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深山 敏郎

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第95回 対人関係のレジリエンス(2)職場のユーモア②

2023/04/11

前回は、対人関係のレジリエンス(1)「職場のユーモア①」として、ユーモアもストロークの一種であること、そして職場のユーモアはチームの生産性を向上させることをお話してきました。

今回は職場のユーモア②として、職場で使うと面白いユーモアの原則などをお話ししましょう。

面白いユーモアには原則がある

それほど難しい話ではありませんがユーモアを使いこなすには、いくつかの手法を身に着けておくことをお勧めします。

原則1 ハラスメントにならないユーモアを心がけること
ユーモアを職場で使うには、ハラスメントを避けることは必須条件です。シェイクスピアの台詞には、今考えるとハラスメントに該当する内容が多く含まれていますので、職場でそのまま真似ることはお薦めできません。あくまでも目的を職場の雰囲気を良くし、適度にリラックスできることが大前提となります。

原則2 オリジナルなユーモアを心がける
職場で上司が使うユーモアとして、テレビなどのいわゆるバズワード、つまり流行り言葉を引用して笑いを取ろうとすることがあります。そこに新規性があり、状況を的確に表している場合はリラックスや笑いにつながりますが、そうでない場合は冷笑されることでしょう。まぁ冷笑でもよいと割り切っている場合は結構ですが。

原則3 ことを極端に表してみる
例えば、有給休暇を促進したい場合には、「有給休暇を10日以上は取りましょう」といった表現よりは、「有給休暇を300日くらい取りましょう。もしあれば」などの表現を用いることによって明らかにリラックス効果があり、相手に伝わりやすくなります。もちろん、有給休暇を取ってほしいというホンネがあることが前提です。本当は休まれちゃ困るといった言葉と裏腹のホンネがあれば別です。

また、社員食堂のメニューがとても美味しい場合には、「この料理、三ツ星のシェフにも負けないよ。ひょっとすると、七つ星かも」これはあまり通じやすいユーモアとは言えなかったでしょうか。

原則4 聞いている誰もがわかる
 特定の人にしか分からないユーモアはその場に困惑を招く場合があります。誰にでもわかる表現を心がけましょう。

原則5 比喩をうまく使いましょう
 ユーモアの中にも、うまく比喩を用いることで効果を表すことがあります。比喩とは、二つの異なるものの類似性を捉えて表現することです。

 例えばシェイクスピアは、恋人の瞳を貴重な宝石に例えることがありました。

 この他にも面白いユーモアのコツがたくさんあります。是非ご自分なりに研究なさってみてはどうでしょうか。ユーモアの扇風機、いやセンス(扇子とかけています、念のため)を磨くきっかきにもなります。

このように緊張をほぐすことも、対人関係のレジリエンスを高めることになります。

レジリエンスの高い人の特徴を詳しく知りたい方は、拙著:「レジリエンス(折れない心)の具体的な高め方 個人・チーム・組織」(セルバ出版)などをご覧いただければ幸いです。

 (筆者:深山 敏郎)
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