HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

岩田 徹

ホーム > 岩田 徹 > 記事一覧 > 第116回 わずかな差

第116回 わずかな差

2023/03/03

先週に引き続き、野球のWBCの話題。
過去最高のメンバーが揃い、メディアでの登場機会も増えてきて、
少しずつ注目度が高まっている日本代表の選手たち。
先週はダルビッシュ選手のチーム内での役割を取り上げましたが、
今週はダルビッシュ選手個人の話題です。

宮崎でのトレーニングの様子が報道されていますが、
YouTubeにはもっと細かい動画もアップされています。
その中で非常に興味を持ったのが、ダルビッシュ選手のウォーミングアップです。
練習前のストレッチの様子が取り上げられています。
私も昔は野球をしていましたので、ストレッチもしていました。
その目的はケガの防止や心拍数の調整が主だと理解し、
必要箇所を曲げ伸ばししていました。
草野球をするようになってからは、いい加減なストレッチをさっとこなし、
すぐにキャッチボールや試合に挑んでいました。
本来であれば年齢を重ねるごとに入念にすべきところですが。。。

ダルビッシュ選手のストレッチはケガの防止ももちろんそうですが、
成果を出すために一つ一つの動作に目的や意図を持たれており、
それが非常に理に適ったストレッチであることがわかりました。
一見すると柔軟をしているだけ、と受け取れる動作も、
その奥深くには投球動作を意識したものであり、
体の可動域を広げることでよりボールに力が伝達する意図があったり、
打者からボールの出所が最後まで見づらくなるような意図があったり。
大リーグという一流の選手たちが集まっているところで、
30代後半に差し掛かってもずっとトップで走り続けている選手です。
単に素材の良さだけで通用する世界ではありません。
そこには様々な工夫があり、トレーニングがあります。
ストレッチの動作のわずかな差ですが、それを日々積み重ねることで、
結果的に大きな差となって現れ、成果につながっていることがよくわかります。

仕事の世界でも、常に成果を出し続ける方は、一見感覚的にやっているようで、
実は理に適った成果を出す方法を持っていらっしゃると思います。
神は細部に宿ります。
成果につながる意図を持った考え、動きを日々積み重ねることで、
それがやがて大きな差となって現れます。
出すべき成果は何なのか。
そこに繋げるには何が必要か。そしてそれを実現するには何をすれば良いのか。
世の中は常に変化しています。
考え、工夫し、成果へと繋げていきたいですね。