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益田 和久

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第101回 地域的ハンディキャップを感じさせないこと

2023/02/09

先月、大手ゼネコンの新入職員と若手職員の研修に隔週で登壇しました。
「最近のワカモノは打たれ弱い」「自分からコミュニケーションをとろうとしない」等、世間的にその扱いに困っているような論評をよく聞きます。
今回参加したメンバーは、全くそのようなことを感じさせない、友好的で芯のあるワカモノたちばかりでした。
研修終了後の懇親会で近況のことを話してくれました。
お客さま、上司や先輩、協力業者さん(職人さん)との関わりを通して、酸いも甘いも含めた多くの経験をし、その経験がスキルやマインドとして少しずつ備わっているのだなと、とっても微笑ましい気持ちになりました。

ゼネコンですので、配属先が「建設現場」というのはよくある話です。
今回も半数以上のメンバーが現場に配属されていました。
現場といっても都心の高層ビルや商業施設だけではなく、遠隔地や山奥のような場所も多数あります。
現場によっては、近くにコンビニもなく、スーパーも車で30分以上かかるところもあるようです。
必然的に、ファミレスや居酒屋などの飲食店、商業施設やショッピングモールのような娯楽施設までは、かなりの距離があります。
基本的に住まいは現場の近くに構えるので、平日は現場と自宅の往復がほとんど。
休日も疲れていると出かけず、家にいることも多いとか。
近くに友達もいるわけではないし、さぞかし退屈でストレスも溜まるのではないかと聞いてみると、案外そうでもないようでした。
「Netflixに、映画やTV番組が山ほどあるので、全然飽きないですよ」「Amazonで欲しいものは大体買えますしね」「LINEやzoomのビデオ通話で、友達や同期とはいつでも話せるので、寂しくないです」等々、むしろ遠隔地生活をエンジョイしている感じすらありました。

私が若手社員の頃、東京生まれで東京育ちの友達が“田舎“に赴任することになったことがありました。
出張や帰省で帰京する度に、「遊ぶところがない、友達と会えない、休みが暇でしょうがない」と不満をこぼしていた記憶があります。
ワークライフバランスの言葉通り、プライベートが充実していないと仕事にも打ち込めないだろうし、地理的ハンディキャップというのは存在するのだろうと思っていました。

インターネットの進化とそれに伴うライフスタイルの変化で、地理的なものをはじめとする“ハンディキャップ”は着実に是正されてきていると思います。
インターネットをベースにしたサービスやシステムを効果的に採り入れ、日常生活の価値的向上を図っていくのは自分次第です。
またハンディキャップの是正だけでなく、特に困ったこともなく普通に過ごしている日常生活に変化をもたらし、ワンランクアップした日常生活に変えていくことができるのもインターネットの力です。
忙しさとともに刻々と過ぎていく日常生活を、インターネットというフィルターを通して見つめ直し、セルフイノベーションを起こしていくことが必要だなと改めて感じた2月のはじめでした。