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加倉井 正和

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第199回 日本の酒

2024/10/01

本日、10月1日は「日本酒の日」。

十二支の10番目に当たる10月は「酉」の月。
日本では「トリ」と読まれますが、元来壷の形を表す象形文字で、酒を意味しています。
また、10月といえば新米を収穫し、酒蔵が酒づくりを始める季節です。
以前は、酒づくりの季節が10月から翌年9月の区切りとなっており、それに合わせて酒造年度は「10月1日」から始まる一年間でした。

このようなことから、「日本の國酒である日本酒を後世に伝える」という思いを新たにするとともに、一層の愛情とご理解をという願いを込めて、1978年に日本酒造組合中央会が「10月1日は日本酒の日」と定めました。
なお、古来日本酒は神様にお供えする神聖なものとされてきており、「乾杯」には、神様の前で人々が心をひとつにする願いが込められているそうです。

(引用:日本酒造組合中央会HP)
https://kampai-sake.jp/

そんな日本酒業界ですが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で2020年4月に発令された緊急事態宣言により、飲食店が営業自粛した結果、業務用酒類の出荷が大きく落ち込み、2020年に多くの酒類の卸売業者が廃業に追い込まれました。
また、日本酒の出荷量は1973年度の177万klをピークに2020年度には4分の1以下の41万klまで減少しました。
そのため、中小零細規模の日本酒蔵の中には、業績悪化のため、休業や廃業をするところが増大しました。

近年、海外では日本酒の関心が高まっており、輸出額が増加しています。
2021年の日本酒の輸出額は約3億200万米ドルに達し、前年比66.4%増加しました。
また、M&Aを活用して、後継者不足や経営難などの課題を解決する動きもあります。
若手蔵元による新しい商品開発や、日本酒イベントの開催など、日本酒業界の活性化に向けた取り組みも進んでいます。

日本酒に限らず「酒」の文化は、変化していることを感じます。
「ノミュニケーション」が必須ではない昨今。

どのように変化していくことができるのか。
何かがダメなのではなく、何が大事なのか。

新しいものを生み出すだけでなく、今あるモノに付加価値を付けることで見出せることもあるかもしれません。

後世に伝えられる技術。

ビジネスにとっても、いつまでたっても大切なことは変わらないかもしれませんね。