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星 寿美

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第62回 問題社員が弁護士案件になる前にできる3つのポイント

2022/06/20

いやぁ、本当にいろんな人がいるものです。
まさか、ここまで普通の言葉が通じないとは!

常識が一切通じず、自分の都合のいいように解釈したり、自分の考え方が全て!というような人・・・実際にいるんですよね。いや、ホント・・・

これまで、いろん〜な問題社員さんと出会ってきました。
例えば、

・入ったばかりの中途採用なのに、それまで平和だった組織の人間関係を、たった3ヶ月で、ぐっちゃぐちゃにした挙句、会社としては落ち度ないのに、労基に駆け込まれたっ! 

・嘘ばかりついて反省せず、ヘラヘラされ教育係の方がノイローゼにっ!

・会社の金庫からお金を盗んで、バレるまで平然と仕事していたっ!

などなど・・・

ドラマ顔負けの問題社員たち・・・
確かに、ここまで酷ければ弁護士さんの出番かと思います。

が・・・
ここに行くまでに、解決のためにできることはあります。

問題社員や人間関係などの問題は、こじれると心労も大きく時間もかかります。
小さな違和感を覚えた時くらいから対応できれば大きな問題に発展しないこともあるのです。

しかも、成長してくれるか、もしくは相手から、気持ちよく感謝して『自主退社』してくれます。
その3つとは・・・

①しっかり、話を聴く

ほとんどの人たちが、実際に「しっかり話を聴く」ということができていないことが多いです。
聴いているつもりの人は多いのですが、聴けていない場合がほとんど。

相手の話をありのまま聴く。ということができれば関係性も、現実も激変します!

②望む未来やゴールを明確にする

相手が望むことを明確にするお手伝いをしましょう。
自分が本当は何を望んでいるのか分からない、という人が多いもの。
そして、そんな対話も経験していない人も多いのです。

だから、自分が何を望んでいるのか?その言語化をお手伝いするだけで、まず関係性が変わります。

しかし、理想的な、よくあるゴールをそれっぽく言語化してしまうことがありますが、それだと逆効果。
本当のその人が望んできることを言語化してあげましょう!

③より良い人生にするために関わる

目の前の相手を『矯正しよう』として関わっている場合が非常に多いです。
ダメな部分にフォーカスし、それを変えようとするコミュニケーションだらけ。
これは日本の教育の賜物です。

しかし、どんな人も凸凹ある人間。いいところにフォーカスし、より良い人生になることを信じて関わること。
これができれば、関係性も、現実も激変します!

まとめ

実は、話をしっかり聴くだけで、関係性や現状が変わることは多々あります。
この『聴く』は、よく言われている傾聴とは少し違います。

傾聴は、こちらが『聴いている』という意識だと思いますが、それよりも大事なことがあるんです。
それは、

相手が「あぁ、ちゃんと理解してくれた!」「あぁ、ちゃんと向き合ってくれている!」「あぁ、ちゃんと聴いてくれている!」などと、感じる聴き方のことです。

実際には、理解もしていないし、向き合ってもいないし、聴いてなくてもいいんです。
相手が、そう感じること。それがポイントです。

よく、相手に寄り添って、とか、相手の立場になって、など言われますが。

もちろん、その意識は大事ですが、それより、相手が『そう感じることの方』が何倍も重要です。

しかも、究極には、誰も人のことをちゃんと理解なんてできない!

そう、人を理解することはできない、という前提があれば、わかったつもりにならずに、ちゃんと聴けるんですよね。

そして、そういう聴き方ができると、理解したくて自然と良質な質問が生まれます。
尋問ではなく良質な質問です。

そうやって対話が生まれ、その対話から繋がりが生まれ、信頼関係が築かれていく。

本当にこの『聴き方』が大事なのですが、現代社会は『傾聴スキル』が主流で、なかなか、このシンプルな聴き方ができる人が少ないのです。
なぜなら、経験したことがないから。

経験したことがないことは、分からないですよね?じゃぁ、どういうことなのか?

このシンプルな聴き方を分解すると、上記に挙げた3つのポイントに集約されると私は感じています。
この聴き方ができれば、問題社員だけではなく、仕事上やプライベートの人間関係も激変します!

私自身、この聴き方のおかげで、さまざまな問題社員や人間関係を解決し、喜んでいただいています。

ただ、どこかで習える、というものでもなく、スキルでもなく、ただの習慣だと思います。
本当に、この『ただの習慣』を学校で教えればいいのに!いや、教えに行きたい!!と心から感じています。

ちゃんと聴くとは、自分が相手の話を聴くことではなく、相手が「聴いてくれてる」と感じる聴き方のことです。

どんな問題社員でも、こじれる前にこれができれば、会社に感謝して自主退社してくれたり、など問題が大きくならないんですね!そういう事例、いくつもあります。

ここに大きなニーズがあると、私は感じるのですがいかがでしょうか?