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第261回 人が辞める会社・育つ会社は忘年会で見抜ける ― 人事が拾うべきサインとは
2025/12/10
12月と言えば、
毎年のように話題に上がるのは、
忘年会をどうするか―。
コロナ禍を経て
「もう必要ないのでは?」
という声がある一方で、
「コミュニケーションの場として大切」
という意見も根強くあります。
社外人事部長として
多くの会社を見てきた中で感じていることは、
忘年会そのものよりも、
“忘年会で見える組織のサイン”
が非常に重要だということです。
会社によって
忘年会の形や頻度は異なりますが、
実はこの場には、
普段の仕事だけでは見えない
「会社の現在地」
が表れます。
人が辞める会社なのか、
それとも育つ会社なのか……
そのヒントが集まっているのです。
たとえば、
忘年会の場で
「上司と部下が分断されている会社」
は要注意です。
席が固定化され、
上司の周りにだけ
緊張感が漂っているような組織は、
日常のコミュニケーションにも
同じ構造があることが多く、
離職の火種が潜んでいます。
逆に、
役職に関係なく自然に混ざり合い、
笑顔が飛び交う会社は、
心理的安全性の高い組織といえます。
また、忘年会を開催する側の
“意図”も重要です。
「毎年やっているから」
「慣例だから」
という理由だけで
淡々と行われている会は、
社員から見ても意味を感じにくいため、
形骸化しやすくなってしまいます。
結果として
「参加するだけで疲れる」
「時間の浪費」
と捉えられ、
会社への不満につながることも。
一方で、成長する会社は
忘年会にも目的があります。
◆一年の頑張りを労う
◆普段関わりの少ない人同士の交流を促す
◆次年度に向けた組織づくりの土台をつくる
こうした明確な意図があれば、
社員もポジティブな気持ちで参加でき、
互いを知るきっかけになります。
とくに離職防止の観点では、
“普段話せない人と話す場”
があるだけでも
大きな意味があります。
実際、私は会社員時代、
「普段話さない人と必ず話す」
「必ずひとつは学びを持ち帰る」
という意識で参加した結果、
そこから仕事が進めやすくなった経験が
何度もありました。
結局のところ、
忘年会をやるべきか・やらざるべきか
という議論ではなく、
会社が何を目的として場をつくるのか、
そしてそこで社員が
どのように関わっているのかが
本質です。
それを丁寧に観察することで、
会社のコミュニケーション構造や組織文化、
エンゲージメントの度合いが見えてきます。
忘年会は単なる年末行事ではありません。
“組織が育つか、離職が起きるか”
のサインを人事が読み取る貴重な現場である。
その視点をもつだけで、
忘年会の価値は
ぐっと高まります。
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