「プルデンシャル生命保険」において、「社員や元社員100人以上」が顧客から「総額31億円」を不正に詐取していた事実が明らかになり、世間を大いに騒がせています。
詐取の手口は、投資名目での金銭受領や顧客からの借り入れなど多岐にわたり、約500人の顧客が被害を受けたとされています。
これを受けて社長は「引責辞任」を発表しましたが、その直後に「顧問就任」が報じられたことで、社内外から強い批判が巻き起こりました。
本件の深刻さは、単なる不正行為の多発にとどまりません。
それが「組織ぐるみ」で長期間にわたり見過ごされていたことから、構造的なガバナンスの脆弱性が浮き彫りとなっています。
“信頼が命”である保険業においては、社員一人ひとりの行動倫理と企業文化との整合性が崩れたとき、顧客との信頼関係は容易に損なわれてしまいます。
近年、ESG経営の重要性が高まるなか、とりわけ「G(ガバナンス)」の実効性が強く問われています。
企業が不祥事に対応する際には、透明性のある説明責任、第三者を交えた再発防止体制、そして経営トップの明確な姿勢が欠かせません。
今回の事案は、ガバナンスは単なる制度ではなく、企業文化として根づかせるべきものであることを、私たちに改めて突きつけているのであります。