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星 寿美

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第180回 仕事ができると思い込んでいる迷惑なスタッフ

2024/10/14

高級食材会社の事例です。
流れ作業で、なるべく効率よく、しかし丁寧に!という仕事上で起きた出来事。

女性8名がいつもシフトで組んで、お重に食材を詰めていきます。
メニューが変わるので毎回同じ作業というわけにもいかず、作業の中でも工夫が求められるお仕事でした。

女性スタッフAさんが
「ねーねー。こうしたほうが絶対に効率いいと思わない?こうしましょう!」と提案しました。

その場にいる誰もが『いや、それだと効率はいいかもしれないけれど、丁寧さが損なわれて質が落ちるよね』と思っていたそう。

それで、誰かが、
「そのやり方もいいけれど、それだと丁寧に作業ができないんじゃない?」と返事をしました。

Aさんは
「絶対に、私のやり方がいいと思う。効率いいでしょ?」と言って譲りません。

結局、他のスタッフとAさんは揉めてしまいました。
Aさんは、自分が有能で、自分が正しいと思っているので、どうしても揉め事が多いスタッフでした。
第1印象は、明るくて気さくなので、最初はうまくいくのですが、上記のような場面で、こじらせてしまうことを繰り返していました。

会社側は『Aさんを他の部署に移動させるという』対応をしました。

どの部署に移動させても揉め事が

しかし、Aさんは会社側に「どうして、私は悪くないのに移動なの?おかしいですよね?こんなにやる気もあって、有能なスタッフを移動させるって。」と直談判。

そして、Aさんは、どの部署に移動しても揉めてしまいます。
でも、自分には問題がないと思っています。
このようなスタッフがいたら、どのような対応を取るのがいいのでしょうか?

育ってほしいと思うなら

もし、これからも組織の中で活躍する人材として育ってほしいのであれば、Aさんの教育が必要不可欠です。
今のままでは、どこに配属しても『トラブルメーカー』になってしまうでしょう。

Aさんは『自分は有能だ』『自分は正しい』と心から思っているので、理解されないことにストレスを抱えています。
なので、個別対応で対話を深めて気づいていただく必要があります。

個別対応のステップ

①まずは、十分に自尊心を満たすこと
→でないと、こちらの話を聞いていただけません。

②できるところを認めること
→理解されないストレスを解消しないと先に進めません。

③視野を広げていただくこと
→仕事がどうやって動いていくのか?
一人一人の役割など『自分視点』から『全体視点』に視野を広げていただかないと、何を教育しても活かせません。
また、仕事の『できる・できない』よりも大事なのはチームプレーという基本も理解してもらいましょう。

④その上で、才能を活かしてほしいと伝えること
→上記3つが伝われば、もともと『やる気・行動力・創造力』は持ち合わせているので、戦力に化ける可能性があります。
しかし、この3つが理解できなければ、教育は難しい。
だから『まずは、十分に自尊心を満たすこと』『できるところを認めること』に時間をかけて丁寧に関わります。

しかし、『問題社員1人に、そこまで時間も労力もかけられない!』というのも実情ですよね。
よくわかります。
でも、このように問題社員ほど、育った時には『実は、私も最初は全く周りが見えていなかったのよ』と次世代の問題社員に理解を示せる、いいリーダーになる可能性もあります。

Aさんは、これまでの人生で、ただ、このようなことを学ぶ機会がなかっただけ。
だから、どこかで学ぶ必要があります。

また逆に、
もし、自己都合でやめてほしいなら。気持ちよくやめていただく『対話』が必要です。
このタイプは、自分が正しい&行動力があります。
だから、後々めんどくさいことにならないように『気持ちよく自らやめていただく』必要があります。

そのためにも、①の自尊心を満たす対話はどうしても必要です。
会社としての方針が『育てたい』でも『やめてほしい』でも、どちらにしても、相手が心から納得する『対話』ができる人が必要です。

必要な時だけ外部として関わり、このような問題を解決しています。
内部で解決が難しいときは、ぜひご相談くださいね!

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