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長谷川 満

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第198回 組織づくりは、適所適材で考えよ!

2024/09/25

今回は「組織づくりは、適所適材で考えよ!」
というテーマで書いていきます。


企業の成長や成功において、
人材の配置は極めて重要です。


よく「適材適所」という言葉が使われますが、
組織運営においては
むしろ「適所適材」の考え方が重要です。


なぜなら、組織には常に変化があり、
その変化に応じて必要な役割やスキルが
変わるからです。


◆適材適所 vs. 適所適材

まず、適材適所と適所適材の違いを確認しましょう。

「適材適所」は、
個々の社員の能力やスキルを見極めて、
それに合った役割に配置するという考え方です。

例えば、優れたコミュニケーション能力を持つ社員を
営業部に配置し、
分析力に長けた社員を経理やデータ分析の
ポジションに置くといった形です。

このアプローチは社員が
自身の能力を最大限に発揮しやすく、
彼らのモチベーション向上や
生産性の向上につながります。


一方で「適所適材」は、
まず組織が必要とする役割を明確にし、
そのポジションにふさわしい人材を見つけ、
配置するという考え方です。

組織の目標や課題が先にあり、
その解決や達成に適した人材を配置するのです。

このアプローチは、
特定のプロジェクトや部門のニーズに応じて
人材を柔軟に活用することができ、
組織全体の目標達成に直結します。


◆企業の変化に対応する適所適材の重要性

現在、多くの企業が急速な変化に直面しています。

市場の変化、技術革新、働き方改革など、
次々と新たな課題が発生しています。

このような変化に対応するためには、
常に組織が必要とする「適所」を見極め、
それにふさわしい「適材」を
配置することが不可欠です。


例えば、新たに立ち上げるプロジェクトがある場合、
最初に「このプロジェクトにはどんなスキルが必要か?」
「リーダーシップを発揮できる人物は誰か?」
といった適所の定義を行い、
その後で社内外から適した人材を
探し出すことが重要です。

このように適所適材を実践することで、
組織は常に時代の変化に対応し、
適応する力を持つことができます。


◆適所適材がもたらす組織の強さ

適所適材を意識して組織を運営すると、次のような効果が期待できます。

1. 柔軟性の向上
新しいプロジェクトや課題が発生した時に、
素早く適任者を配置できるため、
迅速な対応が可能です。


2. 組織の成長
新しい役割を設けることで、
社員は新たなスキルを習得し、
成長する機会を得ます。
結果として、組織全体が成長していきます。


3. 戦略的配置
組織の目標達成に向けて
最適なリソースを配置することで、
計画の実行力が向上します。


◆社外人事の視点からの適所適材

私が社外人事部長として企業をサポートする際にも、
この適所適材の視点を重視しています。

多くの企業では、
社員一人ひとりの能力を重視しがちですが、
まずは「今、会社にとって本当に必要な役割は何か?」
という点を明確にすることが欠かせません。

その上で、その役割にマッチする人材を配置し、
結果を出すことができる組織づくりを提案しています。


もちろん、適材適所の考え方も重要です。


社員一人ひとりが能力を
最大限発揮できる環境を整えることは、
彼らのモチベーションを維持し、
長期的な人材定着につながります。


しかし、組織が成長し、変化する中では、
まず適所ありきで考える柔軟さが必要なのです。


◆終わりに

組織づくりにおいて「適所適材」の考え方は、
現代の企業運営において
ますます重要な要素となっています。


変化する環境に適応し、
成長を続けるために、
皆さんの会社でもこのアプローチを
ぜひ検討してみてください。


適所適材の考え方が、
組織をより強固で柔軟なものにしてくれることでしょう。