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星 寿美

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第177回 お局様のおかげで若い人が辞めてしまうんです

2024/09/23

つい先日のご相談内容です。
実は、この悩みを抱えている企業様は多く、似たようなケースを、2018年頃に雑誌の連載記事でもケーススタディを書かせていただいています。

今日は、そんな切実な悩みについて、ズバリ!解決策をお話します。

若い人がすぐに辞めちゃうんだ!

「今まで、何人も若い人を採用したけれど、数ヶ月で辞めてしまって定着しない。今の若者は〜、と思っていたが、どうも新人ではなく長年頑張ってくれている社員が原因なようだ。
でも、その社員は仕事もできるし長年頑張ってくれている大切な社員でもある。どうしたらいいのか…。」

こんな相談を受けました。
これはサイレントトラブルメーカーという事例です。
表面的には何の問題もなく仕事もできるような人がトラブルのもと。
そんな事例はたくさんあります。
そして、もちろん解決できます!

サイレントトラブルメーカーの話を聴く

実は、ほとんどの場合、悪意はありません。
本人は一生懸命にやっているだけということが多いです。
一生懸命にやっているだけなのにトラブルメーカーになってしまったら切ないですよね。

なので、とにかくその社員の話を聴くことが大事…なのですが、ただ聴くだけでは問題は解決しません。
聴き方にコツがあります。

「現場で頑張っている○○さんに相談がしたい。ぜひ意見が聞きたいので時間をいただけますか?」と、こちらからの相談ベースで話を切り出します。
相談というのは、嘘ではなく、本当のことです。
現場(部署や当事者)ではないとわからないことが、たくさんありますから!

そして、「若い人がすぐ辞めてしまうことが続いているけれど、○○さんから見て、どうしてだと思いますか?」というふうに、意見を求めます。

私も含めて、誰もが『主観』で生きているので、誰の意見もただの『主観』に過ぎず、事実ではない、ということを肝に銘じて話を聴くと、いろんなことがわかります。

だから、人の話は、ちゃんと聴いてはいけません。
誰もが主観で生きているから、その人のことを知るにはいいけれど、事実ではない!(でも、嘘を言っているわけではなく、その人から見えている世界がわかる、ということ。)ここが重要です。
本当に色々な情報をGetできますよ!

対話を深める!

共感し、労いの言葉をかけながら、話を聴き続けます。
この『共感・労い』があると、どんどん話してくれます。
相槌ばかりだと、話したくなくなるし、質問ばかりだと尋問されたように感じるおそれがあります。

例えば、
「なるほど!何度も教えているのに、何度も同じ質問されるんですね。それでやる気がないように感じるんですね!確かに、忙しい中、何度も教えているのに、同じこと聞かれたらストレスを感じますよね。」

という感じで、聴いていきます。
そして。

「何度も質問されないために、何かできることってあるのかしら?」などと聞くと、

「ちゃんとメモを取って、そのメモを見ながらやってみて、どうしてもわからなかったら聞いてねって伝えているのですが改善されなくて・・・」などと悩みを話してくれます。

「それは、大変でしたね。新人もなかなか手強いですね!そんな手強い新人を育てていかないと、この労力から抜けられないところがまた大変ですよね〜」

などと、相手の『主観(見えている世界)』に寄り添いながら、対話を深めていきます。

そんな対話を重ねて、
「どう対応したら、新人が辞めないかしら?」と相談するとアイデアを出してきます。
もし、それがいいアイデアなら、
『次は、ぜひそれをやってみて、進捗報告してね!上手くいってもいかなくても、大丈夫!一緒に考えながら成果に繋げましょう!』と伝えます。

「どうしたらいいんでしょうか?」と相手から質問されたら、
『もし、私だったら、新人の気持ちや感情に寄り添って話を聴きながら教えるかも。今回の対話のように』などと伝えます。
アドバイスは、あくまでも相手から聞かれた時のみ。
しかも、私だったら、という言葉を忘れません。

この伝え方だと「じゃぁ、やってみよう!」とか「私には合わないから、こうしてみよう」などと、相手が考えて決めることができます。

誰も悪くない!

お気づきかもしれませんが、例え悪意があってもなくても、何でも・・・

『誰も悪くない!』という気持ちで関わることが最重要。
サイレントトラブルメーカーも、すぐやめる新人も、みんなその人なりに頑張っています。
感情のある人間です。
だから『いい・悪い』というジャッジをせずに、相手の主観に寄り添って対話を深めることで、ほとんどの問題は綺麗に解決されるのです。

しかし、私たちは今まで『それはいい・悪い』『こうするべき、しないべき』など、ジャッジされ続けてきているので、この習慣を外すのが難しいようです。
幼少期から長年、積み重ねてきた習慣ですからね!

ここに気づいて、ジャッジするのを手放せると、人間関係の問題はものすごく楽になるし、解決も早くなります!この方法をほとんどの人が教わってきていない。
だから、人間関係や、トラブルメーカーの解決が難しいって思われているんです。
でも、今までの習慣が難しくさせているだけ。
本当はとってもシンプルなのです。

私はこの真髄を広めて、楽しい社会にしたいと心から思っています!

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