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長谷川 満

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第197回 人事の体制づくりは経営ビジョンから考えよ!

2024/09/18

経営者として会社の未来を描くとき、
そのビジョンを実現するために
不可欠な要素の一つが「人材」です。


しかし、優秀な人材が揃っているだけでは
ビジョンは実現しません。


経営ビジョンと一貫した人事の体制が整ってこそ、
組織全体が目指すべき方向に
一致して進むことができるのです。


今回は、なぜ人事の体制づくりを
経営ビジョンから考えるべきなのか、
その重要性と方法について書いていきます。


◆経営ビジョンと人事体制の関係性

まず、経営ビジョンとは、
企業が中長期的に目指す姿や目標のことです。

このビジョンに基づいて、
戦略や事業計画が策定されますが、
それを実現するためのリソースの中で
最も重要なのが「人」です。

ビジョンを実現するためには、
どのようなスキルを持ち、
どのような価値観や行動原則を
持つ人材が必要かを明確にし、
それに合わせて人事制度や採用方針、
育成計画を整える必要があります。


例えば、「イノベーションを起こす企業」
としてのビジョンを掲げている場合、
創造的なアイデアを生み出す社員や、
挑戦的なプロジェクトに
積極的に取り組む人材が求められるでしょう。

このような企業では、
社員が自由に意見を出し合い、
失敗を恐れずにチャレンジできる
環境づくりが必要です。

したがって、評価制度や昇進基準も、
失敗を恐れず挑戦したことを
重視するような仕組みを
取り入れることが重要です。


◆適切な人材配置と育成

人事体制を経営ビジョンに合わせることで、
適切な人材配置が可能になります。

組織のどのポジションに
どのようなスキルセットやマインドセットを
持った人材が必要なのかを明確にし、
その人材を適材適所に配置することで、
ビジョンの実現に向けた推進力が高まります。

また、ビジョンに基づく人材育成も重要です。

特に中長期的なビジョンであれば、
今いる社員をどのように育てていくかを
考えなければなりません。

どのようなスキルを強化する必要があるのか、
どのような行動特性を重視するべきかを定義し、
それに基づいた研修や育成プログラムを
構築することで、
社員が経営ビジョンに向けて
成長していく体制を整えられます。


◆経営と人事の一体化

経営ビジョンと人事体制がリンクしていない場合、
組織は迷走しやすくなります。

社員が何を重視すべきか、
どのような行動が評価されるのかが不明確な場合、
努力が成果につながらず、
モチベーションも低下してしまうでしょう。

逆に、経営ビジョンに沿った人事体制が
しっかりと構築されていれば、
社員は組織の目標に対して一丸となり、
自分の役割や成長の方向性を
明確に認識することができます。


経営者は、自らのビジョンを具現化するために、
人材をどのように配置し、
育成するかをしっかりと考え、
組織全体をそのビジョンに向かわせるための
人事体制を構築することが不可欠です。

長期的な視点で、
ビジョンに基づいた人事戦略を立て、
実行することで、
組織は持続的な成長を遂げるでしょう。