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豊岡 厚惠

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第42回 お客様も社員スタッフも幸せになる「接遇」

2022/08/31

前回は、「本来の仕事の役割」を果たすと売上がUPするというお話をいたしました。

そこにはまさに「接遇」が存在していたのです。


時代は大きく変わり、まさにAIロボットが人の代わりをするようになっています。

以前も東京のある居酒屋さんで体験したことなのですが、
注文は全てタッチパネル。

そして
お料理を運んできたのがAIロボットでした。

注文してからお料理が来るまで人との接触がないという光景に、
まさに時代の変化に驚いたものです。

今はホテルや旅館でもAIロボットがお迎えするというお宿もあるようですが、
なんとも“味気ない”、と言いますか、

最初は「物珍しさ」ということはあるかもしれませんが、

その時に聞きたいことが聞けなかったり、伝えたいことも伝えることができないという
不便さを感じるだけでなく、

なによりも
会話や、触れ合いといった人ならではの心の交流ができないというのは
なんとも「味気ない」という感覚になるのではないでしょうか。

そういうものだと割り切ってしまえばそれまでですが

例えば、
旅館などでは
「ようこそおいでくださいました!」

というスタッフのお出迎えの挨拶から、
その旅館の「おもてなし」が伝わってくるのです。

例えば遠方から楽しみに旅行に来たお客様だとしたら
その出迎えてくれた挨拶で、まさに疲れが取れ、
笑顔になれる場面です。

では、疲れが取れ笑顔になれる挨拶ってどんな挨拶なのでしょうか。

迎えてくれた人から『歓迎の気持ち』が伝わるという挨拶です。

具体的には
大切な人を迎えて嬉しいということが「表情」に表れている、
声のトーンは「明るく弾んだ声」で
もてなしが感じられる「態度、動作」

ということです。

このような、人の温もりが感じられるお迎えがあるからこそ、
AIロボットにはできない人と人との心の交流が感じられて
お客様が笑顔になれるのです。

そのようなお迎えの中にこそ、まさに『接遇』があるわけです。

しかしながら、そこにせっかく「人」がいるのに
その役割が果たせていないといった場面をよく見かけます。

どういうことかと言いますと、

お店に入った際などの「いらっしゃいませ」という店員さんやスタッフを見ると

目が合わないし、真顔だった。
低い声のトーンでやる気のない口先だけの「いらっしゃいませ〜」。

お会計の際には、
「ありがとうございました」
というスタッフの顔を見たら「真顔」だった。

こちらも「ありがとう」とお礼を言おうとしたら、
もう、店員さんがそこにいなかった。

そんな経験はないでしょうか。(笑)

このような場面に出くわすと、

AIロボットと変わらない、

いや、AIロボットを使う方が人件費が抑えられる。

ということになってしまいます。

「いらっしゃいませ」や
「ありがとうございました」
と言った挨拶での心の交流の中にこそ、その会社やお店の価値が伝わるのです。


えっ!?こんなこともしてくれるの?
えっ!?こんなことにまで気づいてくれるの?

と言った思いがけない対応。
想定外や予想外といった
「感動」を与えること

それによって互いに「幸せな感情」になれること
そこにこそ「接遇」があります。

このことは、全ての業界業種、どのような仕事にも当てはまるのです。

例えば、
パソコンを使う仕事で特にお客様と直接対応がない、といった方も
そのパソコンの向こうには、必ずお客様、または社内の人、といった
「人」を相手に仕事が発生しています。



喜んでもらいたいという思いから発せられる配慮ある言葉や表情、態度動作が
相手(お客様)を幸せ感情にさせることができるのです。

そんなことができる社員、スタッフも、やはり幸せなのです。


社員スタッフに、楽しんで仕事をしてもらいたい。

この会社、このお店で働けてよかったと思ってもらいたい。

そのような思いをお持ちの経営者さんにたくさんお会いしてきました。

社員スタッフが幸せに仕事をしていただけるためには、

お客様を喜ばせてあげることです。

そこにこそ、やりがいや成長がまっているのです。

あなたの会社ではいかがでしょうか。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。