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岩田 徹

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第66回 小さな積み重ね

2022/03/18

田中将大投手。
説明が不要なくらいの大投手です。
甲子園で優勝、プロ野球でも日本一になった2013年には、
24勝0敗という、とてつもない記録を打ち立てメジャー移籍。
ニューヨークヤンキースでエースとして君臨。
再度東北楽天に復帰し現在に至ります。

華々しい記録を残してきた背景には、
天賦の才だけでなく、弛まぬ努力があったことは想像に難くありません。

中学年代までは捕手で、高校時代に投手へ転向します。
そして駒大苫小牧高校が夏の甲子園2連覇に挑んだ高校2年生の夏。
背番号11をつけた田中投手は下級生ながら気合いの入った投球を見せ、
強豪校の上級生を次々とねじ伏せました。
決勝戦の最後もマウンドに立ち、見事夏2連覇の胴上げ投手となりました。

3連覇のかかった最後の夏も決勝のマウンドに立ち、
伝説の決勝戦と呼ばれる斎藤佑樹投手擁する早稲田実業との息詰まる戦い。
延長戦でも決着がつかず引き分け再試合となり、
翌日も1点を争う好ゲームを展開しました。
残念ながら3連覇は逃しましたが、高校野球ファンの記憶に残る戦いでした。

高校卒業後、プロ1年目から活躍し、
その後、球界を代表する投手になったことは周知の通り。

この田中投手の高校時代の話ですが、とにかく練習の虫。
時間を惜しんで練習し、スキルアップを目指されていたそうです。

そんな中でも印象に残ったのは、
ミーティングの際、つま先立ちをしながら監督の話を聞いていたことです。
足腰を鍛える意味合いがあったようですが、
同じ話を聞くにしても、少しでも体に負荷をかけることで鍛える。
短期的に見れば大した差にはならないですが、
高校年代の約3年間積み重ねることで、周囲との差は大きくなります。

華やかな部分ばかりがフォーカスされがちですが、
表には出てこない見えない部分での小さな差が、
積もり積もって大きな差となる実例ですね。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

ほんの少しだけ、0.01の上積みを重ねることで、
一年を通せば大きな差になります。

1.01の365乗は37.8になります。
逆に0.01の手抜きを行うと、
0.99の365乗は0.03になります。

0.01踏ん張って一歩踏み出すか、0.01手抜きするかで、
365日が積み重なると、両者間では1260倍もの差が生じます。
ほんの少しの努力、踏ん張りを続けていきたいものです。