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塩崎 俊樹

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【第39回講座】成長速度の違い

2021/09/06

自分のペースと相手のペース

飲食店の社長から人財育成でよく頂く相談の一つに、「〇〇というスタッフがなかなか育たない」があります。
「こっちは色々と教えてあげたり、情報を伝えたりしているのに、なかなか育たないんです。なぜ育たないんですか?」

このような感じで相談を頂く際に、頭に中にすぐ浮かんでくるのは、社長の描いているペースと〇〇さんが描いているペースの違いです。
社長の描いているペースを〇〇さんが理解して、なおかつ納得していない限り、この問題は解決できないまま、どちらかがあきらめるまで矢印が「〇〇さん早く変われよ」に向いたまま、平行線をたどる可能性があります。

それくらいにこのペースの違いは人材育成において、常に頭に入れておく必要があることだと捉えています。

成長速度は十人十色

このペースの違いを頭に入れておく必要がある理由は、人によって成長速度やプロセスが違うからです。
この世に同じ人間は一人もいません。
多少タイプが似ていたとしても、全く同じ人はいません。
つまり人の成長速度は十人十色なのです。

このことを頭に入れて関わっていかないと、みんな同じ成長速度で考えたり、自分と同じ成長速度で考えたりしてしまいます。
この考え方で人材育成を行っていくと、誰も育たないどころか、辞めていく人も多数出てしまう可能性があります。
それくらいに、人は成長速度が違うのです。
ましてや、社長の成長速度と同じ人は会社の中で幹部の一部の人以外はほぼいないと考えた方がいいくらいです。

一人一人の特性を知ることが第一歩

人が育つ仕組みを本気で作っていきたいなら、この成長速度の違いを理解した上で、成長すべき項目は同じにしても、プロセスには人に合わせた余裕ある仕組みを作っていく必要があります。
育ちが早い人も普通な人も遅い人も、皆がそれぞれのペースで成長できるプロセスを用意していくことが大切です。
できれば、全体マップのようなものも用意しておくことが望ましいです。

この仕組みを作っていく為には、まず自社の組織の人達がどんな特性を持っているのか?知ることが求められます。
どれくらい人によって差があるのか?その人による違いを理解した上で、成長のゴールや基準、運営の仕方などのルールを決めていきます。
そして、仕組みが出来上がってきたら、お試しで実際に進めていきます。
実際に動き出すと、人によるスピード感の違いから、更なるずれが生じている可能性があります。

それくらいに人の成長速度は違いがあります。
その違いを理解した上で関わること。その一歩一歩が、育たないと持っていた〇〇さんが育つ大きな要因になる可能性があります。
人の成長はあくまでも人それぞれです。
そのことを頭に入れて、なかなか育たないと思っていた人たちに関わっていくチャレンジを是非重ねてみて下さい。

☆今日の質問☆
あなたはスタッフ一人一人の成長速度を把握していますか?