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岩田 徹

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第79回 自分にフォーカスし全力の準備を

2022/06/17

去る6月7日、さいたまスーパーアリーナで開催された、
ボクシングWBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦。

井上尚弥選手とノニト・ドネア選手の戦いは、
2ラウンド1分24秒、鮮やかなTKOで井上選手が3団体統一を果たしました。
1ラウンド終了間際にカウンターの右ストレートでダウンを奪い、
2ラウンド目は右に左に様々なパンチを浴びせ、ドネア選手を倒しました。

約2年7ヶ月前、この二人はWBSSという、世界王者が集まる大会の決勝で対戦。
その時は井上選手がドネア選手のパンチを浴びて右眼窩底骨折をするなど、
最終ラウンドまでもつれ込む接戦の末、ようやく判定勝ちをした相手です。

後に「ドラマ・イン・サイタマ」と言われた対戦ですが、
この対戦をドラマにしてしまったこと、
そして5階級制覇の伝説のチャンピオンではあったが、
30代後半になったドネアを「まだまだできる」と復活させてしまったことを
井上選手は「悔しい」と言います。

事実、決勝で敗れたドネア選手はこの2年7ヶ月の間に強い相手と戦い、
WBC王者として再度井上選手の前に登場してきたのです。
方やこの間の井上選手は、世界ランカーとは言え、
決して強敵と言える相手と戦うことなく、この対戦までの過程では、
ドネア選手がより一層強くなったとも言われており、
決戦前の予想は井上選手有利ではありましたが、
前回同様に試合は最後までもつれ、判定決戦になるのでは。
もしかすると井上選手が敗戦を喫するのでは、という予想もありました。

井上選手贔屓の私も対戦前は不安要素が頭をよぎり、
「もしかすると。。。」という一抹の不安もありました。
ですが結果は見事な勝利。
対戦後のインタビューで井上選手は、前回の対戦での課題を振り返り、
万全の状態で試合に挑んだこと。
短いラウンドの決着も、長いラウンドの接戦も、様々なストーリーを用意していたこと。
前回は計量後の体重の戻りが3キロほどしかなく相手を尊敬しすぎたこと。
今回は6キロ弱体重を戻し、パンチに体重が乗る万全の状態だったこと。
相手の得意を徹底的に分析し練習を重ね、
頭より先に体が反応していたことを話されていました。

相手云々ではなく、ましてや周囲の勝手な予想など関係なく、
自分のできるベストを尽くし、用意周到に準備すること。
井上選手から改めて学んだプロフェッショナルな姿勢でした。
井上選手、ドネア選手、素晴らしい戦いをありがとうございました。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

周囲の様々な視線、噂、レッテルに振り回されることはないでしょうか。
自分を信じ切ることができず、意志を通せず周りに流される。
そんな経験はないでしょうか。
周囲の雑音は関係なく、自分のできることにフォーカスして万全の準備を進めること。
仕事においても実践していきたいですね。

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