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豊岡 厚惠

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第35回 「ほめる」ことの落とし穴

2022/05/18

ご存知のように、軍人、山本五十六氏の有名な言葉にも
「やって見せ 言って聞かせ やらせてみて ほめてやらねば人は動かじ」

という名言があるように、

上司が指示を出したことに対して、きちんと仕上げてくれた、または成果を出した

という場合、
「誉める」「認める」というアクションをしなければ、モチベーションも下がりますよ。

ということですね。


上司目線でみると、それくらい出来て当たりまえですし、成果を出して当然のことですよね。

では、
社員目線、部下目線になると、いかがでしょう。

「成果を出したら、認めてもらえる。」
「がんばったぶんだけ賞賛してもらえる。」

と思っているわけです。

ここで、上司と部下とのギャップがあるわけです。

上司と部下の関係って、親子関係に似ているんですよね。

幼いころ思い出してみてください。

親に褒められたくて、がんばった、ということは誰もがあるのではないでしょうか。
親の喜ぶ顔が見たくてがんばった、ということもありますよね?

部下、社員も同じなんですよね。

上司に褒めてもらいたい、また、認めてもらうために、がんばる、という所があります。

過去の投稿でもご説明したことがありますが
マズローの欲求五段階説の下から四段目の『承認の欲求』

誰もが認めてもらいたい、評価されたいと思っている。という欲求のことです。

そこを、理解していれば、「ほめる」は部下の承認欲求を満たすためにも
リーダーの言葉で更にやる気になるためにも、必要で大切なことですね。

しかし、

この「ほめる」の『ほめ方』に大きな落とし穴が潜んでいます・・・・。
・「せっかく褒めたのに、ヤル気になっていないようだ」
・「ほめたのに、言う事を聞かなくなった・・・」
・「だから、ほめたらつけあげるんですよ!」

といったことはないでしょうか。


私は、その場合、その『ほめ方』はいかがですか?

とお聞きしたいのです。


「おめでとう!」「凄いじゃないか!」「さすがですね!」「よかったね!」

など、ほめ言葉は様々でしょうが、

そのほめた時の、ほめ方が大切です。

言葉では、「よかったね!」「凄いじゃない」
といいながら、

心の中で「それくらい出来て当り前でしょ」「こんなこと今頃出来たの」などと思っていたら、

残念ながら、
言葉ではなく、その思いが相手に伝わるのです。

自分ではそんなつもりはなくとも、その心の思いが、

ちょっとした態度やしぐさ、表情や言い方に出たり、

例え出ていなくとも、心からほめていない、喜んでくれていない 

という事が伝わるのです。

「言葉」、バーバル(言語)より、
『ノンバーバル(非言語)』の表情や態度、声のトーンや話し方などですね!

だからほめる時には、
表情や態度、声のトーンや言い方に気を付けて、

“本気で、真剣に、全力で褒めてください。”

それが相手への礼儀であり、相手を認めるという事でもあります。


社員部下への感謝がないリーダーは

ほめる以前の問題です。

リーダー自身が、“普段から社員部下をどのように思っているか”ということが
とても大切です。

あなたの場合はいかがでしょうか。

今日もお読みくださりありがとうございました。