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益田 和久

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第59回 ペットとの距離を縮める

2022/04/21

我が家には、保護犬だったトイプードルを9年前に家族として迎え入れています。
保護犬とは、飼い主さんの何らかの事情により飼育放棄されたり、または迷子になっているところを「保護された」犬のことです。

犬を飼いたいなという話があがったときに、ペットショップで飼うという選択肢は最初から全くなく、保護犬のWebサイトで地道に探していました。(決してペットショップでの購入を否定しているわけではありません)
いいなと思う犬がいたら、サイト運営者にリクエストを出して“お見合い”(散歩したりトライアルで1週間ほど飼ったりすること)をして、その上で飼いたい意思が決まったら、運営者側の面接を受けて、それに合格すると飼うことができます。

元々が人間側の事情で捨てられてしまった可哀想な犬たちですので、その悲劇を繰り返さないためにも、厳しい面接は当然かなとも思います。
最初のうちは、おどおどしていましたが、そのうちに我が家にも慣れ、かけがえのない家族の一員です。

前置きが長くなりました。
10年近く一緒に暮らしていますと、甘えたいとき、や眠いとき、遊びたいとき等、表情や態度でワンコの気持ちは何となくはわかります。
ただ、ある日突然元気がなかったり、いつもジャンプできるところができなかったりしたときに困惑します。
理由は簡単「言葉を発しないから」。
ある意味、この一点が動物を飼う上での最大のテーマでもあるわけですが、少しでもペットに寄り添うという点では、オンラインの活用も一つの手段だと思います。

先日の日経新聞に、データや技術の活用でペットの健康を守る「ペットテック」を展開するスタートアップ企業のことが掲載されていました。
飼い猫用トイレの下に置く重量計は、排せつ量や回数などを記録して、飼い主のアプリに通知して体調変化に気付きやすくすることができます。
行動を記録する首輪型機器は、水を飲む回数増加による頻尿で泌尿器系の障害を予測します。
実際に猫は腎臓や泌尿器系が弱くて死因も慢性腎不全が多いそうです。

また、ペット用品のメーカーとも連携して、新型のトイレやペットフードの開発につなげたり、動物病院とも提携して、猫の生活データを診療にどう組み込めるかの共同研究も進めているようです。
基本的に、当該企業が開発しているのは、現時点では猫を対象としたものですが、今後は犬に関するものも展開されていくことが期待できますよね。

ペット飼育のオンライン活用では、オンライン診療も少しずつ増えてきています。
具体的には、PCやスマホを使ってWeb上で獣医師さんに相談をすることができるというものです。
飼い主の都合で予約相談ができますし、ペットが大型の場合ですと連れて行くのも大変な場合もあるので、診療を受けやすくなっているようですね。
まだ認知度は低いようですが、これからどんどん広がっていくと思います。

ペットといえど大事な家族の一員です。いつも健康でいてほしい、1日でも長生きして欲しいというのは家族の願いです。
人間と動物なので、超えられない言葉の壁がありますが、オンラインという手段を上手に活用することで、少しでもペットの気持ちに寄り添うことができるなら積極的に活用したい。
またそう企業を応援していきたい、そう思う今日この頃です。