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益田 和久

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第54回 役割の変化

2022/03/17

先日「ドコモショップが2022年度中に100店舗程度閉鎖」という記事が出ていました。
同業者や通信業界の方々にお話を聞いてみると、これはあくまで序章であり、最終的には500店舗ほど閉鎖(統合)するとのこと。
現在2300店舗ですから、2割強閉店するということになります。
ドコモショップ関連のお仕事を長きにわたってお手伝いしている弊社(私)としては、「ついに始まったか」というのが正直な感想です。

お客様の待ち時間削減やショップスタッフの残業削減推進に向けて、数年前から機種購入やプラン変更等の手続きのオンライン化を進めていたのは、みなさまもご存じだと思います。
併せて菅政権の「携帯料金引き下げ」により、オンライン手続き限定のプランが拡大したこともあって、ショップへの来店者も確実に減っています。
実際に多くのショップは来店予約が原則になっていて“ふらっと来店”も少なくなったようです。
更にコロナ禍になり、来店者は限られているようです。
店舗のロケーションによって来店者層は違いますが、ご年配の方が多いような印象を受けます。

私も弊社メンバーも、新機種発売のときはapple storeか家電量販店で実機に触れますし、購入や料金プランもオンラインで手続きします。
ここ数年でショップに立ち寄ったのは解約のときだけです。
機種変更時のSIMカードの入替も、キャリア発行のマニュアルもありますし、ネット上を検索するといくらでも解説動画がアップされているので、難しくはないと思います。それは料金プラン等の変更も同じで、ネット上には多くの情報がアップされているので、ショップに出向く必要がなくなってくるわけです。
ショップを通さない購入や手続きが増えると、ショップ自体も収益が上がりませんし、必然的に統廃合は進みますね。

ただ興味深いのは、関係者に聞いてみると、ドコモショップの中でも“優勝劣敗”があって、来店者がコンスタントに途切れないョップもあるようです。
その多くが「スマホ教室」に力を入れているところで、一定のファンの方を掴んでいるようです。
初心者から中級者、それぞれのレベルに合わせていろんなプログラムがあります。
コロナ禍になって、ますますスマホの生活密着度が高まったこともあり、ご年配の方や主婦の方が実用性を活かすために、楽しく参加されている様子も紹介されていました。

以前はショップに行かないと出来なかったことが、各人で出来るようになると、店舗またそこで働く人の役割も変わりますよね。
それは家庭用のPCやプリンターが普及して、写真現像や年賀状作成が自宅でできるようになり、街の写真屋さんや印刷屋さんが少なくなったのと同じ状況かと思います。
プロでしかできないことを考え、新たなサービスを発信しているところは、コンスタントに商売をされています。
ここから、ドコモショップがどのように舵を切っていくのか、以前お世話になった立場として注目していますし、新たなサービスをリリースすることを期待している今日この頃です。