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塩崎 俊樹

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【第49回講座】人の問題と集客の問題 どう進めたらいい?

2021/11/15

集客市場の現実

時短要請が全面解除されて、お店が本来の営業をできる環境が整ってきた一方で、様々な課題が飲食店に求められています。1つは集客の問題。
特に夜が集客の中心であったお店ほど、厳しい集客状況が続いています。

早い時間は割と集客が戻ってきていますが、夜8時以降を中心に、お客様がなかなか戻ってこない状況が続いているのです。
一度早く帰ることが習慣になった人達は、遅い時間まで飲むことや2軒目に行って飲むということをしないようになっている傾向が生まれているのです。

都心ではさらに厳しい状況が続いています。
東京の新橋や東京駅周辺では、大企業で勤めている人達がお客様の中心でした。
そういったお客様が企業からの飲み会制限や、領収書が出ないこと、テレワークが多くそもそも出社していない傾向が続いており、ランチも夜も集客状況に改善が見られないのです。

採用市場の現実

集客において厳しい状況がみられる一方で、もう一つ飲食店を悩ませているのが、人不足の問題です。
コロナ禍で厳しい営業を強いられてきた時に、アルバイトを中心に人を削っていた飲食店が、10月の緊急事態宣言解除以降、一気に採用に動き出したのです。

お客様を迎える為に、人を採用し、育成し、お客様を迎えることができるようにしないといけない気持ちが高まっています。
しかし、現実は非常に厳しい採用の状況がありました。
ある採用広告代理店では、10月以降求人の依頼が、コロナ中の10倍近くまで伸びており、どこも非常に厳しい状況が続いているのです。

理由は元々コロナ前に起きていた人不足の常態化が再び現実になってきたこと。
その現実に加えて、コロナ中にアルバイトや社員が働けない状況を作ってしまっていた間に、学生のアルバイトを中心に飲食店以外の業種でのアルバイト先を見つけ、より安定して働ける環境を見つけていたのです。
その流れの中で、今回飲食店が求人をかけても、それらの人達はコロナ中の対応もあるため、飲食店で働くことそのものに抵抗を感じるようになっていました。

その結果、飲食店で働きたい人そのものが更に減少し、その少なくなった人たちを沢山の飲食店が一気に採用しようとした結果、今回のような事態が起こっているのです。

集客も採用も長い目で考える

このような厳しい状況が集客においても、採用においても起こっている今、飲食店はどういう対策を今後取ることが求められるのでしょうか?
 
私は急がずに中長期的視点で集客も採用も、もう一度育てていくことが大切であると捉えています。
集客においては、お客様の習慣や環境が変わったことが、とても大きな問題になっています。
これらの状況を乗り越えていく為には、お客様に新たな価値を届けていく必要があります。
この新たな価値を届けることは、浸透するまで時間がかかります。
つまり新たな集客の形ができるまで時間がかかるのです。

採用においても同じことが言えます。
一度減ってしまったアルバイト達が、もう一度飲食店で働きたい魅力が届くまで時間がかかります。
飲食店で働くことの楽しさや安定感など、魅力がもう一度浸透するまでは、長い目で採用に目を向け、採用を続けていくことが求められます。

飲食店に起きている2つの大きな課題。
それは現実なので逃れることはできません。
だからこそ、時間はかかっても、しっかり向き合い、一歩、また一歩とできることを重ねながら、一つ一つの課題を乗り越えていくことができるように行動を重ねていくことが大切です。

☆今日の質問☆
あなたのお店では、採用と集客についてどのように考え行動していますか?