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豊岡 厚惠

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第15回 社員スタッフがヤル気になるために ~モチベーションが下がる3つの要因~

2021/10/06

前回は『良き関係、信頼を築くための3つのポイント』として
社員スタッフ、部下との良好な人間関係、信頼関係を築いていくためにすることを
お話いたしました。


今回は、社員スタッフがヤル気になるために、
まずは、『モチベーションが下がる3つの要因と対処法』についてお話して参ります。

これまで長年の社員研修で出会った当初の社員さん達の多くはヤル気がなく、何のために仕事をしているのかを見失ったような状態でした。
何故そのような状態になるのでしょうか。
会社によってその要因は様々ですが、大きな要因となる3つを見てまいりましょう。

要因その1.
会社やお店の「考え方」

全国のデパートに展開しているアクセサリーの製造販売会社がありました。
全国から各店舗の店長を東京に集めて店長会議をするのですが、毎回、店長に座らせる席を
「売上げ順」(成績順)に並ばせていました。

え?何か問題あるの? 仕事は結果だし、当然でしょ。
というご意見もあるかもしれません。

もちろんそういう意味では、ハッパをかけているのでしょうが、
「だらしないなぁ~」
「○○店はどうなっているんだ~」
と皆の前でハッパをかけられた最後列の店長は、どう思っているでしょうか。

「がんばろう!」と思うどころか、見せしめてきになり、心は疲れ果て委縮しているのです。

「売上げ売上げ!」「数字数字!」と言われ続けた店長が、
各売り場に帰ってからスタッフにやはり「売れ売れ!」「数字数字」とはっぱをかけます。

そのように教育を受けているスタッフは、お客様を見たら
「逃がすものか」
「買わせてやる」
という心理状態になり、

それを察知したお客様は怖くて逃げてしまいますよね~。

当然、売り上げは上がらず負のスパイラルに入っていき、モチベーションは下がり続けますます。

会社の考え方が社員スタッフを作り、その精神がお客様へと届くのです。

お客様側に立ったサービスやニーズに対応するということが欠落し、
結果、売上を上げてくれるはずのお客様を逃していくということです。

売上を上げたければ、モチベーションを上げてあげたければ
まず、販売してくれる社員スタッフを元気にしてあげることです。

お客様に喜んでもらえることが嬉しい、
お客様と会話をすることが楽しい、
そんな気持ちを思い出させてあげることです。

そして、〝本来の仕事の役割″である、「喜んでいただく」ということ。
「あなたから買えてよかった」、
「あなたがいるからこの店に来るのよ」、

お客様にそのように感じていただけるように、そこに注力させてあげることです。

店長やスタッフが日頃どんな努力をしているのか、
どのような工夫をして売場でがんばっているか、

本来見るべきところを見逃していると、利益を生んでくれるはずのスタッフ達のモチベーションの低下を招くのです。

(毎日、こんなにもがんばっているのに・・・)
そんな社員スタッフ達の心の声に気づかずにいると思わぬ結果を招きかねません。

そこで、
何はともあれ、日頃がんばって働いてくれていることに対して、
ねぎらう』という事がとても大切です。

結果がどうあれ『ねぎらう』です。
日頃の働きに対してのねぎらいの言葉が「ある」、「ない」では数字にも大きな差が出ます。

たとえ売上げ目標に達していなくても、そこに至るまでの努力やがんばりに対する「ねぎらい」、
それ以前に、毎日売場にたってくれている事への感謝のことばが必要ですね。
思っていたとしても「口に出して伝えてあげること」が大切です。

社員スタッフへの『ねぎらい』は心の栄養となり、次にがんばれるエネルギーにもなるのです。

まずはモチベーションが下がる一つ目の要因をお伝えしました。

次回は要因その2、「職場内の環境」をお伝えします。

今回も最後までお読みくださりありがとうございました。