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金山 正明

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第37回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~

2021/08/29

なかむら産業医療コンサルティング事務所 代表産業医 中村有吾様(其の1)

今回の対談は、なかむら産業医療コンサルティング事務所 代表産業医 中村有吾様にご協力頂きました。
中村様は、産業医として現在まで企業数20社以上、従業員数延べ2500人の健康を管理してきた実績を生かし、個々の従業員の健康と生産性を高めるサポートをされています。
今回は産業医として活躍される中村様の紹介と共に産業医のお仕事について話を伺います。

金山:まず私産業医の方とこのようにお話しをするのがはじめてなのですが、産業医について知らない方も多くいらっしゃると思いますので、産業医の仕事について教えて頂けますでしょうか。

産業医は、企業の従業員の健康管理をする顧問ドクター

産業医は、企業の従業員の健康管理をするというのが仕事になるのですが、医師っていうと病院の中で病気になった方を診るというのが一般的ですよね。
一般の病院の医師を臨床医と言うのに対して、産業医は産業医、特にジャンルとしては予防医学、もしくは公衆衛生という分野の専門家という位置づけになっています。
企業の顧問ドクターと言うこともあるのですが、その企業ごと業務内容によって健康障害というのは変わってくるんですね。

分かりやすい例を挙げるとすると、工場とかですと体の怪我ですよね。
作業中に指が巻き込まれて大けがをしたとか、そういったものを防ぐためのアドバイスをしたりします。
作業管理や作業方法に口を出したりもします。

また、デスクワーク、IT業とかで言いますとメンタルヘルスの問題が今は非常に多くなっております。
業種によって何が求められるかは様々なんですが、それぞれの健康障害を予測してそれを防ぐために業務フロー改善や人間関係構築のアドバイスをしたりするコンサルタントのような役割を担っています。

金山:なるほど。
私個人的にあまり接点がないので教えて頂きたいのですが、世の中に産業医としてお仕事をされている医師の方は大勢いらっしゃるのでしょうか。

医師全体から言うとかなり少ないですね。
副業で産業医をされている方も多いので、産業医を専門でやっている方がむしろ珍しいですね。
普段は臨床医をやりながら産業医の資格を持っていて、週に一回、月に一回と産業医の仕事をやるケースがほとんどです。

産業医有資格者の数は全国で10万人程ですが、実働しているのは3万人程度、専業にてしているのは1万人に満たないとされます。
産業医を必要としている企業数は20万弱あるとされますので、まだまだ産業医の数は足りていないと言えます。

金山:そうなんですね。
中村さんは専業でやられているとのことですが、どのような特徴があるのでしょうか。

予防医学の専門家として根本解決を目指す!

やはり専業でやっているので、幅広く色んな業種の健康障害をみれるというところは特徴の一つだと思います。
また、企業さんからメンタルヘルスの相談が多くありまして、面談も年間かなりの数こなしていますので、その辺の対応力はあると思います。

ただ一番の特徴は、予防医学の専門家として根本原因の解決を目指していることだと思います。
産業医の仕事は、予防医学と言ってもやはり体調不良になった人の対応に追われることが現実多いです。
そんな中、体調不良者だけじゃなく、その先にある原因に目を向けて改善提案を行っています。

メンタルの問題が、職場環境によって起きているのであれば、管理職に向けた研修を提案しますし、工場で怪我がおきているのであれば、現地に行って機械の配置が悪いのか、業務フローが悪いのか、予防につながる対応を心がけています。

金山:業務改善コンサルタントのようですね。
一般的な医師がやるような仕事のイメージとは異なりますね。
次週は、産業医として開業に至るきっかけとなったストーリー、そして今後のビジョンについてお話を聞かせてください。

会社情報

会社名:なかむら産業医療コンサルティング事務所
本社:東京都新宿区西新宿7-4-7
コーポレートサイト:https://www.nakamura-sangyoui.com/ 
事業内容:・産業医業務受託
・企業の労働衛生体制構築の支援およびコンサルティング
(職場巡視、衛生委員会の立ち上げ支援・出席、メンタルヘルス対応、休復職者対応及び休復職制度アドバイス、過重労働対策、ストレスチェック対応、健康講話、社内研修等)