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岩田 徹

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第239回 異例の宣誓

2025/07/18

夏の甲子園の予選が全国で開催されています。
子どもの頃からの夢を目指して高校入学後2年半、
様々な努力を積み重ねてきた選手たちの戦いに注目している毎日です。
その地方予選の神奈川大会の開会式での出来事。
開会式の一番の注目と言っていい選手宣誓。
今年は慶應義塾高校の山田選手が、172チームを代表して宣誓を行いました。
以下が全文です。

「宣誓、七夕の日に願います。
今年の神奈川大会は最高の大会になりますように。
最高の大会は数多くの良い試合で作り上げられます。
良い試合には選手全員の良い顔があふれています。
私の考える良い顔とは、真剣勝負の顔、ナイスプレーに喜ぶ顔、
そして、大好きな野球を全力で楽しむ顔です。
しかしその顔は自分一人では作ることはできません。
チームメイト、支えてくれる家族、指導者、関係者の方々はもちろん、
同じ野球を愛する相手があって成り立つことです。
ここで選手の皆さんにお願いがあります。
今大会中、お互いのチームの好プレーに対して拍手や歓声を送り、
称え合うことをしませんか?
試合の中でお互いを認め合い、試合の後、このチームと戦うことができてよかった。
そう思える良い試合ができる、そんな最高の大会にしませんか?
私たち選手一同は、ありがとうの気持ちを忘れず、良い顔で、
常にチャレンジすることを誓います。
令和7年7月7日
選手代表、慶應義塾高等学校、山田望意」

素晴らしいと思いませんか?
これまでは全力でのプレー、自分たちのベストを尽くし、戦い抜き、
憧れの舞台を目指すことを宣言するのが常でした。
ですが、山田選手は神奈川県の全高校球児に投げかけ、提案しています。
相手を野次り、萎縮させ、普段の力を発揮させないようにすることよりも、
良いプレーを称え合い、お互いの力を極限まで出せる状況や環境づくりを行った上で、
勝負を決する。
相手を尊重し合いながらベストを尽くす。
そんな素敵な試合が増えると確かに良いですね。
2025年の神奈川大会がどんな大会になるか、個人的に最も注目する県大会になりました。
会社や仕事の場でも、お互いの良い行いを称え合いたいですね!

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