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高松 秀樹

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第164回:老舗企業の決断

2024/02/03

流通グループ「セブン&アイ・ホールディングス」傘下の総合スーパー「イトーヨーカ堂」。

2020年に創業100周年を迎えたグループの祖業にして、中核企業ですが、「早期退職」を募集をしているようです。

「45歳以上の正社員」が対象に、24年2月末まで募集するとのことですが、「コスト削減」の一環として、本社を東京都千代田区から品川区に移転する方針も発表しました。

「早期退職希望者」の募集は24年1月から始め、対象者には退職金を積み増し支給するようですが、「イトーヨーカ堂」としては、「人員削減」が目的ではなく、応募者向けに「特別転進支援」を実施するためとのこと。

確かに、キャリアを積み重ねている過程において、時代変化に伴う「組織変容」や「経営方針転換」などにより、「方向性」が合わなくなる方も存在しますので、「転進」を支える趣旨も理解できますが、一方では、会社の方針に従えない「中高年世代」については、「退職金」を積み増ししてでも辞めていただく、というようにも映ります。

今後、大手他社でも同様の策が取られることが予想できますが、その際に、自身で納得できるキャリア選択ができることを願うばかりです。

とは言え、これまでのキャリアの積み重ねによるのでしょうから、日頃の研鑽が必要ですよね。

企業規模は天地ほどの差はありますが、同世代を対象とした経営対策には考えさせられたのであります。

ところで、社名は「イトーヨーカ堂」ですが、店名は「イトーヨーカドー」と表記している理由、どなたかご存知ないでしょうか?