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益田 和久

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第152回 チップ

2024/02/01

先週はタクシーアプリGOの“運転手評価”について書きました。
その“運転手評価”の画面の下に“チップを贈る”という画面があります。
これは乗客が運転手にアプリ経由で(任意で)チップを支払えるという機能です。
昨年の10月に導入されました。
GOアプリの支払2024機能「GO Pay」を利用時に使用できて、200円、500円、1000円と3種類のチップを任意で選択できます。
降車後24時間以内は操作が可能だそうです。
飲み会の帰りにタクシーに乗って帰宅して寝てしまっても、翌朝「いい運転手さんだったなぁ」と思い出して支払うことができるわけです(笑)

このチップ機能が導入された背景には、新型コロナウイルス禍でキャッシュレス決済が普及したことに伴い、「チップを受け取る機会が減っている」という声が多くのタクシー運転手さんから寄せられたことがあります。
日本は欧米に比べてチップ文化が根付いていませんが、タクシーは例外かもしれません。
私も以前、お客さま先に急いで向かうときにタクシーに乗り、想定以上に早く目的地へ運んでくれた際、同乗していた上司が「お釣りは結構です」といって運転手さんにチップをお渡ししていた記憶があります。
おつりの小銭をチップと考えてあえて受け取らない光景は、今でもよく聞きますね。
また1980年代バブルの頃はタクシーがなかなかつかまらず、チップで5千円や1万円を払う人も多かったこともありました。
1万円札を振ってタクシーを拾っている光景も時々映像で流れたりしますしね。
タクシーの営業収入が新型コロナ禍前の9割近くまで戻ってきている中、運転手さんの勤務意欲の向上や離職防止につなげていくというねらいもあるようです。

元々チップ機能は、完全キャッシュレス化しているウーバージャパンが先行して21年11月に導入しています。
選択できる金額は100円、200円、300円とGOより低めに設定してありますが、お客さんが自分で金額を設定し入力できる仕様になっています。
ちなみに東京都内の直近実績では、チップ支払率は11%で平均額は220円だったようです。
仮に1日50件配達した場合チップは5件で1100円。
微妙な金額ですが、いただけるのに超したことはないと思います。
この他飲食店などでも、オンラインチップサービス「Fried Tips」を導入して、チップ授受によるサービス品質の向上や従業員定着率向上を図る実証実験を実施していました。
チップ文化が根付いてくると、他の店でも増えていくような気もします。

飲食店もタッチパネルオーダーやロボット配膳の進化で従業員さんと直接接することがない店も増えてきました。
タクシーもGoogle Mapsやタクシーアプリの存在によって、運転手さんとほとんど話さずに乗降できます。
故に人間でしか発揮できないスキルやサービスは何かが明確になってくるのではないか、そこにチップのような対価を発生させることで、新しい空間が見えてくるような気がした今日この頃です。