HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

益田 和久

ホーム > 益田 和久 > 記事一覧 > 第44回 年賀状

第44回 年賀状

2022/01/06

みなさんは年賀状はどのくらい出されますか?
年賀状の作成は、“年中行事”的なことでもあり、年末になると仕事仲間から「年賀状まだやってません」といった悲鳴をよく聞きます。

郵便局勤務の知人からは「必要な枚数が決まってたら連絡してね」のゆるいセールスもしょっちゅういただきます(苦笑)
ここ数年でSNSが普及したこともあり、紙の年賀状は随分減ったとも言われます。
実際、仕事関係もプライベートでも、SNSやメール経由でのメッセージやデジタル年賀状に切り替わってきました。
私も弊社も数年前からデジタル対応に切り替えています。
とはいえ、紙でいただく相手もまだまだいらっしゃるので、こちらから送る形式も相手によって使い分けるようにしています。

唸るくらい達筆な方、毎年凝った年賀状を作成される方、年賀状しかやりとりしない方と様々いらっしゃいます。
あえて紙の年賀状をいただくことで、人と人のつながりを感じることができますし、その方との思い出も振り返ることができます。
相手の方も作成・発送する過程でいろんな思いを馳せていらっしゃるはずです。
そういった背景もあるので、完全にデジタルに切り替わらないんだろうなと推察しています。

この「紙とデジタルの使い分け」については、日常業務を振り返ったときにいつも感じることがあります。
みなさんも同じかと思いますが、毎日のように営業アプローチや広告宣伝のメールが読み切れないほど送られてきます。(ほとんど開封しませんが)
件名や文面に工夫をしたり、目をひくような写真や動画を貼り付けているものもあります。
とにかく開封させるのに必死なことがわかります。
ただ往々にしてメールの場合は「後で見よう」と思っていて見ないことがほとんどですし、次から次へといろんなメールがくるので、営業アプローチや広告宣伝は、時間と気分が合致したときでないと見ないことがほとんどかと思います。

それはSNS上でアップされる広告も同じことが言えるのではないでしょうか。
大量の宛先に、幅広い対象先に送る(宣伝)するものは「ワンオブゼム」になってしまい埋もれてしまう可能性が高いですね。
これは、受け手側がデジタル受信に慣れてしまい、読み飛ばす、スルーすることが定着化しているのだと思います。実際、一つひとつ見ていたらキリがないですからね。

そういう環境の中で、時々手紙やハガキをいただくと、ついつい見てしまうことはないでしょうか。
明らかな広告宣伝物は別として、旧知の方は勿論のこと、最近知り合った方から初めていただくお手紙やお葉書は、思わず真っ先に読もうとしませんか。
少なくともデジタルまみれの私はそうしたくなります(苦笑)手書きだったりすると余計に嬉しいですね。
自分の想いを伝えるのは、デジタルでも紙でも、ワープロでも手書きでも変わらないはずなのに、何故だか紙、手書きだと思いが詰まっているような気がします。
これは多分、普段がデジタルばかりなので、「アナログ的」なものへの枯渇感のようなものかもしれません。

いずれにしても、デジタル最前線の時代だからこそ、アナログ的なこと、つまり紙や手書きの良さを再認識する、また上手に活用してみることが大事ではないかなと再確認したこの正月でした。