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益田 和久

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第33回 立場の違い

2021/10/21

弊社はオンライン研修のサポート業務もお手伝いしております。
Zoomやteamsのオペレーターや通信障害時のサポート、出欠確認等の事務局業務等々、お客さまのニーズに応じてスペシャリストを派遣します。
この10〜11月は研修の繁忙期ということもあり、日によってはオペレーターが不足するので、最終手段として私自身が出動することもあります。
日頃は講師という立場でオンライン研修に参加しており、この1年半で様々な経験をしましたので大抵のことは対応できるのですが、先日事務局業務を終日務めてみて改めて感じことがありました。
それは「立場が違えば役割責任も違い、必然的に研修との向き合い方も違ってくる」ということです。

事務局やオペレーターの役割は、講師のスムーズな講義運営や受講者の快適な受講環境確保です。
オンライン研修の場合は、通信環境や使用デバイスがお客さま(受講者)によってバラツキがあります。
画面や音声の不良はよくありまして、中にはログインが出来ない、ルームからおちてしまう(シャットダウン)ことも珍しくありません。
研修はよほどの事情(社内事情や大きな回線トラブル)でない限り先に進んでいきますので、受講者が少しでも早く研修に復帰できるように、チャットや携帯電話でスピーディーに対応しないといけません。
ですから、チャット欄の確認は勿論のこと、参加者が画面からいなくなっていないか、またグループ別に分かれたときに、受講者の画面や音声の不良を巡回してチェックしないといけません。
事前に通信環境や使用デバイス、受講者のリテラシーはある程度確認しますが、トラブルは事前に予測はできませんので、講師の立場とは違う意味での緊張感があります。
講義中は、講師、事務局、オペレーター、お客さまの運営側でチャットやりとりをしていますが、後から見返すだけでも緊迫感が十分に伝わるスレッドがいくつもあります。
休憩中にもトラブル対応が続いていることもあるので、必然的に講義中にトイレ休憩をとる場合もありますが、その度「2分離席します」とチャットに残さないといけません。
こんなにトイレにいくのに緊張したのも久しぶりでした(苦笑)

通信回線やデバイスが最新で、受講者がオンライン研修(会議)に慣れている場合は、たいてい“平和”なのです(苦笑)。
その“平和な状態に近づける、維持する”ために、いわゆる裏方の方々が細やかに対応してくださっているというのは、頭の中では十分わかっているつもりでも、実際に体験してみることで、講師としても配慮しなければいけないことは、まだまだたくさんあるのだなぁということを感じました。

研修は、講師や受講者を優先して運営せざるを得ないことがありますが、それはいろんな方々が支えてくださって成立しています。
お互いの立場の違いを理解した上で、みんなでよりよいものを創り上げていくことに、改めて取り組んでみようと思います。