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伊藤 洋

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第15回 コミュニケーションの二段の流れ

2021/07/26

さて、前回からコミュニケーション、特にマスメディアが起こした過去の事象から生まれたコミュニケーション理論のお話しをしていますが今回もコミュニケーション理論を。

コミュニケーションには「送り手」と「受け手」がいて成り立つと言われますが、一部特殊な事例もあると思っています。
例えば
①子犬を見て「可愛い!」と思うこと
②息子が一生懸命受験勉強している様子を見て「頑張れ!」って思うこと
①も②も「送り手」は情報を発信しようとはしていませんが「可愛い」
とか「頑張れ!」という感情を抱かせるような情報を発信していることになります。
これもコミュニケーションです。
逆にいうとこのような伝え方の方が今のご時世、信憑性が上がるような気がします。

1940年、アメリカのラザースフェルドさんは、アメリカ大統領選挙の国民の投票行動とメディアの関連について調査しました。
ここで分かったことは、投票行動に影響していたのはメディアによる所謂キャンペーン行動ではなく、人からの情報から選挙行動に移行した人の方が多いということでした。

政治的議論や街で友人たちと会って、選挙は候補者の話しになって投票行動を決定することの方が多かったということです。

多くの人々は、メディアからの直接の情報にはあまり接していない。
というか関心が無いので、情報をスルーしてしまう。
ところが、人の話しからの情報は受け入れやすい。人との接触の方がメディア接触よりも多いということです。

ここでキーになるのは情報を人に伝える人です。
この人のことをラザースフェルドらは「オピニオンリーダー」と呼びました。
この言葉は皆さんもよくご存知だと思います。
「諸々のアイディアはしばしば印刷物やラジオからオピニオンリーダーに流れ、
そしてオピニオンリーダーからあまり活動的でない人々に流れる」
というのが「コミュニケーションの二段の流れ」です。

今、皆さんの提供しようとしている(あるいは提供している)商品やサービスは、皆さんが想定している人々全員に伝わっているでしょうか?
SNS広告や、メディアを使った広告も勿論ありですが、伝達は不十分かもしれません。

まず、その分野に興味・関心を強く持っている方に絞って情報を提供していくことでますます広がっていくんです。

皆さんの商品の「オピニオンリーダー」はどんな人だと思いますか?

ちょっと前ですと、ファッション関連のオピニオンリーダーは女子中学生でした。
いわゆるイチゴ世代(15歳くらい)です。
流行や文化を作っていたのは彼女たちでした。

さて、では今は。。。