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高松 秀樹

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第19回:SBG、国内最高益更新の背景

2021/04/24

ソフトバンクグループ(SBG)の2021年3月期連結決算での、最終利益が4兆円台後半なるとのこと。国内企業では、18年3月期のトヨタ自動車の約2.5兆円をはるかに超える国内最高益の更新です。

世の中では、「もはや携帯事業とはまったく関係のない投資会社だ」などの声も聞こえますが、当たり前ですが、いつまでも同じ分野でビジネスを続けることなど不要です。

先日、同社の方に孫社長の話を伺いましたが、
事あるごとに「脳みそがちぎれるほど考えろ。本当にそこまで考えれば、自ずと新しいアイディアや問題解決策が生まれる」とのメッセージを発信されるそうです。

加えて、「問題にぶち当たった仕事でのストレス解消は、酒やゴルフでの気分転換ではなく、問題の本質をとことんとことん考え抜いて、解決策を見出し、実行する。そうすればモヤモヤがスカッと晴れるんだ」とも伝えられるようです。

世間や市場から、どのように見られようと、グループとしてのビジョンを成し遂げるために考え抜いて出した実行策のひとつが「事業会社からハイテクファンドへの変容」なのだと感じます。

ハイテク株を中心に株価が最高値を更新すれば、利益は上がりますが、テックバブルと呼ばれるように高いリスクは存在します。

それでも赤字を出す以上に、利益を生み出す投資先、例えば「クーパン」や「グラブ」のようなアジアのスタートアップを見出し、成果につなげていることにも、SBGの「考え抜く文化」の浸透を感じます。

既存の思考にとらわれることなく、新たな実行策を考え抜きたいものですね。