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岩田 徹

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第128回 たった一人のサポーター

2023/05/26

サッカーの天皇杯。
これは国内で開催されるサッカーの大会で、
プロ、アマチュアのトップが決まる大会です。
各都道府県予選を勝ち抜いたチームとJリーグのチームが、
一発勝負のトーナメント戦で戦う大会。
ジャイアントキリングが起こる大会でもあり、
大学生がJリーグのトップチームに勝利することもあったり、
過去にはJリーグの優勝チームが高校生に試合終盤までリードを許す展開がありました。

プロのトップでサッカーをする選手は、勝って当然の雰囲気の中で試合をし、
格下と見られるアマチュアチームは、プロの首を取るぞ、と必死にプレーします。
一発勝負の緊張感があるからこそ、下剋上が起こりやすい大会です。

先日開催された栃木県代表の栃木シティと、愛知県代表のF Cマルヤス岡崎の一戦。
栃木県のスタジアムで開催されたこともあってか、
F Cマルヤス岡崎のスタンドで応援する人はなんと1名でした。
ですがF Cマルヤス岡崎の応援に駆けつけたサポーターの1名は、
なんとかチームに力を与えようと横断幕を掲げるだけでなく、
太鼓を叩き、大きな声で応援歌を歌ったり、選手名を呼び、チームの後押しをしていました。
試合は延長戦の末、栃木シティの勝利に終わりましたが、
延長戦を含めた120分間、1名のサポーターは休むことなく応援し続けました。

以前、このコラムで応援や声援が見えない力となることをお伝えしましたが、
今回のこのサポーターの方も、少しでも選手たちを後押しし、
チームの勝利を願って応援し続けていたでしょう。
F Cマルヤス岡崎の選手たちも力をもらったと思いますし、
対戦相手である栃木シティの選手たちも感銘を受けたようです。

また栃木シティのサポーターも、たった一人でも太鼓の音が休むことなく120分鳴り続け、
応援する声もよく聞こえたことで、尊敬の眼差しで相手サポーターを見ていたそうです。
試合後には岡崎の選手だけでなく、栃木の選手たちもサポーターへ挨拶に向かい、
激戦を盛り上げてくれたことに感謝していたそうです。

たった一人でも、熱烈に支援、後押ししてくれる社員、仲間はいるでしょうか。
そういった社員や仲間が増えると会社も大きな力をもらい、
成長、発展していくのではないでしょうか。
ファン、サポーターを増やしていけるように努力していきたいですね。